相続時精算課税

matusima-egao0003.png 相続時精算課税は少々複雑です。それだけに、相続時精算課税について知っていれば、大きな節税に繋がります。ここでは相続時精算課税について詳しく見ていくことにします。

相続時精算課税とは

相続時精算課税とは、65歳以上の親から20歳以上の子への贈与については、2500万円まで贈与税がかからなくなる、というものです。
 

相続時精算課税を選択した贈与者ごとに、贈与を受けた財産の価額の合計金額から2,500万円(2,500万円に達するまで複数年控除可能)の特別控除額を控除した残額に対して贈与税がかかります(相続時精算課税制度を選択しようとする贈与を受けた年の翌年21日から315日までの間に、相続時精算課税制度を選択する旨の届出書とともに贈与税の申告書を提出する場合のみ、特別控除することができます)。

 

また、前年以前にこの特別控除の適用を受けた金額がある場合には、2,500万円からその金額を控除した残額がその年の特別控除限度額となります。2,500万円を超える部分は、一律に税率20で贈与税が課税されます。いったん相続時精算課税制度が適用されると、当該贈与者が亡くなるまで制度の適用が継続されます。選択の撤回はできませんので注意が必要です。

 

なお、平成211231日までに住宅取得等資金の贈与を受けた場合には、2,500万円の特別控除のほかに、1,000万円の住宅資金特別控除額を控除することができます(相続時精算課税制度における住宅取得等資金の贈与を受けた場合の特例)

 

将来相続が発生した時に、相続時精算課税制度により贈与をした財産は、相続財産に含まれ相続税が課税されます。相続時精算課税制度による贈与税を支払っている場合には、その贈与税額を相続税額から差し引くこととなります。支払った贈与税額が相続税額より大きいときは、差額が還付されることになります。

 

相続時精算課税制度を適用する場合は、贈与者及び受贈者に下記の要件が必要となります。

 

財産を贈与した人(贈与者)
    
・・・・・・・・・・65歳(注1)以上の親

財産の贈与を受けた人(受贈者)
    ・・・・・
・・・・・20歳(注1)以上の子である推定相続人(注2

(注1)年齢は贈与の年の11日現在で判定します。

(注2)子が亡くなっている場合、20歳以上の孫を含みます。

 

「相続時精算課税制度」を一度選択してしまうと、従来の「暦年課税制度」には戻せません。

 

相続時精算課税制度における住宅取得資金の贈与の特例

相続時精算課税制度には一定の住宅を取得するための費用、または住宅の一定の増改築のための資金について、65歳未満の親からの贈与も適用の範囲とし、2500万円の非課税枠に加えて、1000万円を上乗せし、3500万円までを非課税の対象とする特例があります。

 

ただし、この特例を受けるためには、平成1511日~平成211231日までの贈与によって取得する資金であり、その資金を贈与を受けた年の翌年315日までに一定の家屋の取得又は一定の増改築に充てて、その家屋に同日までに居住するか又は同日後遅滞なく居住する必要があります。 

 

相続時精算課税制度と暦年課税制度との比較

 


相続時精算課税制度 暦年課税制度
贈与者 65歳以上
住宅取得資金の場合は年齢制限なし
年齢制限なし
受贈者

20歳以上の贈与者の推定相続人
(子、もしくは孫)

年齢制限なし
基礎控除 限度額2,500万円を複数年にわたって利用

110万円

(毎年利用可)

税率 一律20% 10%~50
(6段階の累進課税)
相続時の
取り扱い
贈与財産を贈与時の価額で相続財産に合算して相続税を計算し、相続税額から相続時精算課税による贈与税額を控除します。控除しきれない贈与税は還付されます。 相続開始前3年以内の贈与財産は、贈与時の価額で相続財産として加算します。相続財産として加算された贈与財産に対応する贈与税額がある場合には、相続税額から控除し、控除しきれない部分は切り捨てます。

 

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