【2026年法改正案】デジタル遺言(保管証書遺言)はいつから?第3の遺言方式をわかりやすく
※この記事は2026年7月時点の情報です。施行日等が確定し次第、更新します。
「スマホで遺言が作れるようになる」——2026年に閣議決定された民法改正案で、パソコンやスマートフォンで作成する新しい遺言方式「保管証書遺言」(いわゆるデジタル遺言)の導入が決まりつつあります。
自筆証書遺言・公正証書遺言に次ぐ「第3の方式」となる歴史的な改正です。
現時点で分かっていることを整理します。
デジタル遺言(保管証書遺言)とは
改正案の骨子は次のとおりです。
- キーボード入力や音声入力で作成できる:全文手書きは不要になります。
- 押印は不要:あわせて、既存の自筆証書遺言についても押印を廃止する方向が示されています。
- 法務局による保管が効力発生の要件:作って手元に置くのではなく、法務局に保管されて初めて遺言として効力を持つ仕組みです。オンラインで手続きを完結できる設計とされています。
- 検認は不要:法務局保管のため、現行の保管制度と同様、家庭裁判所の検認は不要です。
- 死亡時の通知制度:遺言者が亡くなった際に、保管の事実が通知される仕組みが設けられます。
いつから使える?
改正法は「公布の日から3年を超えない範囲内で政令で定める日」に施行される予定です。
つまり最速でも数年先で、2026年7月時点ではまだ使えません(施行日が確定し次第、この記事を更新します)。
3方式+新方式の比較
| 自筆証書 | 自筆+法務局保管 | 公正証書 | デジタル遺言(予定) | |
|---|---|---|---|---|
| 作成方法 | 手書き | 手書き | 公証人が作成 | PC・スマホ入力 |
| 押印 | 必要※ | 必要※ | 署名押印 | 不要 |
| 保管 | 自分 | 法務局 | 公証役場 | 法務局(効力要件) |
| 検認 | 必要 | 不要 | 不要 | 不要 |
| 手続き | ― | 法務局へ出頭 | 公証役場(ウェブ会議可) | オンライン完結(予定) |
※自筆証書遺言の押印は廃止予定(施行前)。
「施行を待ってから作る」は正解か
結論から言えば、待つべきではありません。
理由は3つあります。
第一に、施行まで数年の間に相続が発生すれば元も子もありません。
第二に、遺言は何度でも書き直せるため、今作ることのデメリットがそもそもありません。
第三に、新制度の運用初期は金融機関等の受け入れ態勢が固まっておらず、確実性を最優先すべき遺言で「初物」を選ぶ理由が薄いからです。
今すぐ必要な方は現行制度(迷ったら方式比較へ)で作成し、施行後に乗り換えを検討する。これが実務家としての率直なおすすめです。
司法書士の役割は変わらない
入力が楽になっても、「誰に・何を・どう遺すか」の設計、不動産の正確な特定、遺留分への配慮、死後の登記や銀行手続きまで見据えた文言選びの重要性は変わりません。
むしろ手軽に作れるようになるほど、内容の欠陥に誰も気づかないまま保管される遺言が増えることが懸念されます。
方式がデジタルになっても、中身の設計はご相談ください。
まとめ
デジタル遺言(保管証書遺言)は、押印不要・オンライン完結・法務局保管という画期的な第3の方式ですが、施行は公布から3年以内とまだ先です。
遺言はいつでも書き直せます。
「作れるようになってから」ではなく「必要になった今」作るのが、家族を守る最短ルートです。
<更新履歴>2026年7月:初版公開(改正案ベース。施行日確定後に改稿予定)
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「スマホで作れるようになるまで待った方がいいの?」
「今すぐ確実に家族を守る遺言書を作るにはどうすればいい?」
デジタル遺言(保管証書遺言)の導入が決まりつつありますが、施行まではまだ数年かかり、新制度を待つ間に万が一のことがあっては元も子もありません。
遺言書は後から何度でも書き直せますので、「必要と感じた今」作成することが最も確実な選択です。
当事務所(静岡県浜松市)では、2,000件超の相続実務に携わってきた司法書士が、現行制度(自筆・保管制度・公正証書)の中からあなたに最適な方法をご提案し、不備のない確実な遺言書づくりをトータルでサポートいたします。
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作成日:2026年7月31日
執筆・監修:司法書士 名波直紀
名波司法書士事務所 代表
静岡県司法書士会所属・登録番号517
簡裁訴訟代理等関係業務認定番号108040
※本記事は、2026年7月28日現在の法令・公的機関の公表情報に基づいて作成しています。法令や制度は改正されることがありますので、実際の手続にあたっては最新情報をご確認ください。


