法定相続情報一覧図の申出書の書き方:記入例と間違えやすい欄

法定相続情報一覧図を作り、戸籍も集めた。
あとは法務局へ申出するだけ――その最後の関門が「申出書」です。
正式には「法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出書」といい、法務局のホームページから様式をダウンロードできます。
書式自体は1枚ですが、「利用目的はどう書く?」「申出先はどこの法務局?」など、手が止まりやすい欄がいくつかあります。
この記事では、各欄の書き方と間違えやすいポイントを解説します。
申出書の入手先
法務局ホームページの「法定相続情報証明制度の具体的な手続について」のページから、申出書の様式(Excel/PDF)と記入例をダウンロードできます。
手書きでもパソコン入力でも構いません。
各欄の書き方
申出人の情報
申出ができるのは、被相続人の相続人(およびその地位を引き継いだ方)です。
相続人のうち1人が申出人になれば足り、全員で申出する必要はありません。
- 住所・氏名:住民票の記載どおりに書きます
- 被相続人との続柄:「子」「配偶者」など
司法書士などの専門家に依頼する場合は、代理人欄に代理人の情報を記載し、委任状を添付します。
被相続人の情報
氏名・最後の住所・生年月日・死亡年月日を、戸籍と住民票の除票の記載どおりに書きます。
一覧図本体の記載と1字でも食い違うと、補正の対象になります。
利用目的の欄
意外と迷うのがこの欄です。「不動産登記」「預貯金の払戻し」「相続税の申告」など、実際に使う手続きを具体的に記載します(複数可)。
漠然と「相続手続きのため」とだけ書くのではなく、使い道を挙げるのがポイントです。
ここに書いた目的と関係なく写しは使えますので、現時点で見込まれるものを挙げれば足ります。
必要な写しの通数・交付方法
戸籍の束の代わりに提出する手続き先の数+予備1〜2枚が目安です(交付は無料)。
受け取りは窓口か郵送かを選べます。
郵送の場合は返信用封筒と切手を同封します。
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申出先の法務局(登記所)
申出できる法務局は、次の4つのうちいずれかです。
- 被相続人の本籍地を管轄する法務局
- 被相続人の最後の住所地を管轄する法務局
- 申出人の住所地を管轄する法務局
- 被相続人名義の不動産の所在地を管轄する法務局
たとえば「本籍は他県だが、申出人は浜松在住」なら、浜松の法務局(静岡地方法務局浜松支局)で申出できます。
ご自身が動きやすい法務局を選んでください。
なお、再交付は最初に申出した法務局でしか受けられないため、今後5年の間に行きやすい場所を選ぶ視点も大切です。
申出書と一緒に提出するもの
- 作成した法定相続情報一覧図
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等一式
- 被相続人の住民票の除票(取得できない場合は戸籍の附票)
- 申出人の氏名・住所を確認できる公的書類(運転免許証のコピーに原本証明、マイナンバーカードの表面コピーなど)
- (一覧図に相続人の住所を記載する場合)各相続人の住民票の写し
- (代理人による申出の場合)委任状など
提出した戸籍謄本等の原本は、手続き完了後に返却されます。
間違えやすいポイントまとめ
当事務所でよく見かけるつまずきは、次のとおりです。
- 住所を住民票のとおりに書かず、「1-2-3」のように略記してしまった
- 申出書・一覧図・戸籍の三者で、氏名の字体(例:邊と辺)が食い違っていた
- 申出先を「どこでもよい」と思い込み、管轄外の法務局に持ち込んでしまった
- 本人確認書類のコピーに「原本と相違ない」旨の記載と記名を忘れていた
- 交付通数を少なく書きすぎて、後から再交付の手間が生じた
いずれも小さなことですが、法務局とのやり取りが1往復増えるだけで、交付まで1〜2週間余計にかかることがあります。
申出前の最終チェックに
申出書の準備と並行して、一覧図本体の記載も最終確認しておきましょう。
これから一覧図を作る方は、相続サプリの「法定相続情報一覧図 かんたん作成アプリ」で下書きを作成できます。
※アプリで作成できるのは下書きです。申出前に、戸籍・住民票の記載との一致を必ずご確認ください。
「あと一歩」で不安な方へ
「戸籍も一覧図もほぼできているが、これで通るのか自信がない」――そんな段階でのご相談も歓迎です。
書類一式を拝見し、申出前の確認だけをお手伝いすることもできますし、申出の代行も可能です。


