証券会社・年金・自動車の名義変更で一覧図は使える?提出先別対応まとめ

法定相続情報一覧図というと「銀行と法務局で使うもの」というイメージがありますが、実際の相続では、もっと多くの場面で活躍します。
この記事では、銀行・法務局以外の主な提出先——証券会社・年金・自動車——での使い方をまとめます。
手続き先を数え上げれば、一覧図の必要枚数の計画にも役立つはずです。
証券会社(株式・投資信託)
亡くなった方が株式や投資信託をお持ちだった場合、証券会社での相続手続き(口座の移管)が必要です。
- 一覧図の写しは、戸籍一式の代わりとして主要な証券会社で利用できます
- 一覧図に加えて必要になるのは、各社所定の相続手続き書類、相続人の印鑑証明書、遺産分割協議書または遺言書など(銀行と同じ構造です)
- 注意点:相続した株式を受け取るには、相続人自身の証券口座が必要です。口座がない場合は開設から始まるため、時間に余裕を見てください
株式は放置すると配当や株主優待の受け取りにも支障が出ます。
証券会社が複数ある場合こそ、一覧図の同時並行処理が効きます。
年金関係(未支給年金・遺族年金)
亡くなった方が年金を受給していた場合、受給停止の手続きと、未支給年金(亡くなった月までの未払い分)の請求が発生します。
ご遺族の状況によっては遺族年金の請求も発生します。
- 日本年金機構の手続きでも、法定相続情報一覧図は続柄の確認書類として利用できます
- 未支給年金を請求できるのは、生計を同じくしていた一定の遺族です。一覧図とあわせて、生計同一関係に関する書類などが必要になります
- 年金の手続きには死亡後の期限があるものが含まれます。後回しにせず、早めに年金事務所へ確認を
自動車の名義変更(移転登録)
亡くなった方名義の自動車は、相続人への移転登録(名義変更)が必要です。
名義を変えないと、売却・廃車はもちろん、自動車保険の手続きにも支障が出ます。
- 運輸支局での移転登録でも、一覧図の写しを戸籍一式の代わりとして使えます
- あわせて必要になるのは、車検証、遺産分割協議書(自動車の取得者を明記したもの)、取得する相続人の印鑑証明書、車庫証明など
- 軽自動車は手続き先が軽自動車検査協会となり、必要書類も普通車より簡素です
なお、一定の価額以下の自動車には遺産分割協議書の簡易な様式(協議成立申立書)が使える場合があるなど、細かな運用があります。
そのほかの提出先
- 生命保険:保険金請求は受取人固有の権利のため戸籍数通で足りることが多いですが、会社によっては一覧図も利用できます
- 不動産以外の名義変更(ゴルフ会員権など):提出先ごとに対応が分かれます。「法定相続情報一覧図で代用できますか」と事前確認を
手続き先を数えて、枚数計画を
ここまで挙げた提出先を数えてみてください。
「登記+銀行2行+証券1社+年金+自動車」なら6件です。
一覧図の写しは無料で必要枚数を交付してもらえますから、最初の申出で手続き先の数+予備を受け取っておくのが効率的です。
一覧図の下書き作成には、相続サプリの「法定相続情報一覧図 かんたん作成アプリ」をどうぞ。
手続きの「全体量」に圧倒されそうな方へ
証券・年金・自動車まで含めると、相続手続きの全体量は想像以上です。それぞれ様式も窓口も期限も違います。
当事務所では、一覧図の取得を起点に、どの手続きに何が必要かの全体マップを整理し、司法書士が担える部分(登記・預貯金等)はそのままお引き受けしています。
「まず全体像を知りたい」というご相談からどうぞ。
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公開日:2026年8月16日
最終更新日:2026年7月28日
執筆・監修:司法書士 名波直紀
名波司法書士事務所 代表
静岡県司法書士会所属・登録番号517
簡裁訴訟代理等関係業務認定番号108040
※本記事は、2026年7月28日現在の法令・公的機関の公表情報に基づいて作成しています。法令や制度は改正されることがありますので、実際の手続にあたっては最新情報をご確認ください。


