遺言書保管制度の申請の流れ:予約から交付までを解説

自筆証書遺言書保管制度の申請は、書類さえ整っていれば半日で終わる手続きです。
ただし本人出頭が絶対条件(代理不可)、完全予約制という2つの原則があります。
流れを順に解説します。
全体の流れ
自筆証書遺言書保管制度の申請をする際、以下の流れで行います。
- STEP1 遺言書を書く(様式ルールに適合させる)
- STEP2 申請書を作成し、管轄の法務局を選ぶ
- STEP3 予約を取る(完全予約制)
- STEP4 本人が出頭して申請(30分〜1時間程度)
- STEP5 保管証を受け取る
順に解説していきます。
STEP1:様式ルールに合った遺言書を用意する
保管制度にはA4片面・余白指定など独自の様式ルールがあり、ここで引っかかると出直しになります。
書く前に様式ルールの記事を必ず確認してください。
封はしないで持参します。
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STEP2:申請書の作成と管轄選び
申請書は法務省ホームページからダウンロードするか、法務局窓口で入手します。
申請できる法務局は、
- 遺言者の住所地
- 遺言者の本籍地
- 遺言者所有の不動産の所在地
のいずれかを管轄する遺言書保管所です。
浜松市にお住まいの方の管轄は静岡地方法務局 浜松支局です。
STEP3:予約
保管申請は完全予約制です。
法務局手続案内予約サービス(インターネット)または電話・窓口で予約します。
時期にもよりますが数日〜数週間先になることがあるため、余裕を持って予約してください。
STEP4:当日、本人が出頭する
必ず遺言者本人が法務局に行きます。
付き添いは可能ですが、代理申請は一切できません。
介助が必要な方も本人の出頭が前提です。
出頭が難しい場合は保管制度ではなく公証人の出張による公正証書遺言を検討します。
当日の持ち物は次のとおりです(公開時に最新要件と突合)。
- 遺言書(ホチキス止めせず、封をしないもの)
- 保管申請書(記入済み)
- 本籍と筆頭者の記載のある住民票の写し等(作成後3か月以内)
- 顔写真付き本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)
- 手数料3,900円分の収入印紙
窓口では遺言書保管官が様式の適合性を確認します。
軽微な不備なら窓口で案内を受けられることもありますが、書き直しが必要な不備の場合は後日出直しです。
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STEP5:保管証を受け取る
手続きが完了すると、保管番号の記載された保管証が交付されます。
保管番号があると死後の証明書請求や、遺言者本人による閲覧・撤回の手続きがスムーズです。
再発行されないため、大切に保管し、できれば家族に保管番号を伝えるかエンディングノートに記録してください。
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実務からのアドバイス
法務局での様式チェックはその場で行われるため、事前チェックの精度がそのまま「一発で終わるか」を決めます。
当事務所では、文案の内容チェックとあわせて、様式適合の確認・申請書の作成支援・当日の同行まで一括でサポートしています(申請自体はご本人に行っていただきます)。
まとめ
保管申請は「様式適合の遺言書+予約+本人出頭」の3点が揃えば難しくありません。つまずきどころは様式ルールと書類の不備です。事前準備を丁寧に行い、1回の出頭で完了させましょう。
作成日:2026年8月4日
執筆・監修:司法書士 名波直紀
名波司法書士事務所 代表
静岡県司法書士会所属・登録番号517
簡裁訴訟代理等関係業務認定番号108040
※本記事は、2026年8月4日現在の法令・公的機関の公表情報に基づいて作成しています。法令や制度は改正されることがありますので、実際の手続にあたっては最新情報をご確認ください。


